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住野よる「また、同じ夢を見ていた」考察・感想・名言

久しぶりに心が温かくなる小説を読みました。
幸せとは何かがテーマになっている小説ですが、何も考えずに読むことをお勧めします。


小学生の目線で描かれている世界観ですから、素直にそれに従いましょう。


「幸せとは何か?」
それを難しく考えながら読んでしまうと、幼いヒロインの気持ちが分からなくなりそう。


ネタバレ無し、ネタバレ有りでレビューします。
先に書きますが素敵な小説ですよ。
また、同じ夢を見ていた

また、同じ夢を見ていた

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「また、同じ夢を見ていた」ネタバレ無しレビュー


主人公は小学生の小柳 奈ノ花(こやなぎ なのか)

クラスに友達はいなくても、彼女は全然困っていなくて学校外にいる友達と毎日楽しく過ごしている。


奈ノ花はとてもかしこくて、小学生にしては上品な言葉遣いをする不思議な少女。


奈ノ花は授業で「幸せとは何か」という課題に取り組み、答えを見付けようとする。


この小説は「幸せとは何か」がテーマですから、読者も一緒に考えてしまいます。
人それぞれ幸せについての思いがあるんですよね。


「幸せとは何か分かった!」


そんな答えを聞きながら、行動する奈ノ花のけなげさに胸をうたれ、心が温かくなる小説です。


癒される小説ですから、疲れていたりイライラしたり、悩み事がある人が読めばきっと気持ちが切り替えられます。



「また、同じ夢を見ていた」ネタバレ有りレビュー

私は南さんのあたりでカラクリが解ってしまいました。


設定は安直ですね。


南さんが誰か解れば、アバズレさんとおばあちゃんの正体もおのずと見えてくる。


奈ノ花を幸せにするために現れた3人。
それだけの話なら、「なーんだ」で終わり。
けれど珠玉のストーリーが埋め込まれていたから嬉しい誤算です。


この「また、同じ夢を見ていた」は、桐生君と奈ノ花の会話シーンが秀逸。


私はてっきり荻原君がヒーローかと思っていました。
まさかの桐生君がヒーロー!


気が弱いいくじなしかと思わせて、とんでもない!素敵な男の子でした。
奈ノ花とのドアを開けてからの会話は、この小説の大逆転劇です。


「なんで僕に、そんなに構うの?」


「私が構うって決めたから」
「あと桐生くんの絵が好きなのよ、私」


強い奈ノ花のセリフが光るわ。


「もっと、大事なことって・・・・・・」


「桐生くんと幸せを見つけることよ」


ここだけでも素敵だけど、もっともっと素敵な会話が続きます。


「桐生くんのお父さんがいけないことをしたからって、桐生くんのお父さんが私に優しく挨拶をしてくれたことは、変わらないわ」


そう、桐生くんのお父さんを悪く言わない奈ノ花の正論。
なかなかこんな考え方は出来ないっ!
そして桐生君の強さが分かってくるセリフ。


「小柳さんが味方でいてくれるなら、からかわれても、馬鹿にされても」


「僕も、小柳さんの味方だから・・・・・・」


味方が欲しかったのは奈ノ花。


「僕の幸せは、僕の絵を好きだって言ってくれる友達が、隣の席に座っていることです」


ああ、胸がいっぱいになるセリフ。
思わずグッときて涙が溢れるシーン。


桐生君は優しくて強くて大事な人を幸せな気持ちにさせてくれる男の子でした。


南さんのアドバイスがなければ、奈ノ花の両親は授業参観に来ないで亡くなっていた。
奈ノ花は南さんになっていた。


アバズレさんのアドバイスがなければ、奈ノ花はずっと友達が出来ずに誰の味方もせず、自分にも味方が出来なかった。
奈ノ花はアバズレさんになっていた。


おばあちゃんのアドバイスがなかったら、桐生君との未来がなかったのかもしれない。


南さんの幸せ、アバズレさんの幸せ、おばあちゃんの幸せ、そして桐生君の幸せが全部まとまって、奈ノ花の幸せへ。


まとめ


読後感が良くて、優しい気持ちにさせてくれる小説でした。
住野よるさん、デビュー作「君の膵臓をたべたい」が大ベストセラーでしたが、こちらも大人気。


たまには癒される小説も読むべきですね。
心が洗われて温かくなるから、辛い時はこれを読もうと決めました。

星は


星は1つ




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